2011年12月30日金曜日

営業時間の案内など

2011年もあと1日。ホントにあっという間でした。
忘れがたい1年。ともあれすべては過ぎ去っていきます。
怒り嘆き悲しみ、それでもその裏にはいつだって同量の喜びもあるわけで
気が付きゃいいことばかり思い出すようにできてる私が単純なんでしょうか。
お客様とのいつもの日常がありがたい。

何軒もの本屋をすっ飛ばしてやってきてくださるお客様。
肉まんとあんまんを各2個ずつ差し入れてくださる方。(もちろん全部いただきます)
旦那の愚痴をひとしきり話していかれるご婦人。(すいません。旦那さんの愚痴も聞いています)

年末恒例の風景、六星占術の文庫を買われるお客様から「アンタ、私何星人か
調べてくれる?」と言われたり、ご年配のお客様が「あと何年生きられるか・・・」と、真剣に
3年日記にするか5年日記にするかで迷われていたり(「10年日記」で行きましょう!)
それから最近では、「北杜夫の本は北書店で買わなきゃ」といいながら文庫本を買って
くださったおばさま。粋です! 大きな書店で忙しくしていると、つい敬遠してしまいそうになる
ようなやり取りも、ひとりでこの北書店を始めた今、大げさではなく泣きそうになる程ありがたい
ものです。

せまい本屋だからセレクトが大事、他所にはできない店を作ろうと、知識と経験をフル動員
してお客様に提示したところで、それはあくまで一方通行の話。そんなことどこ吹く風といった
たくましいお客様との毎日によって、この北書店という空間は刻一刻変化して行きます。
(そのやりとりと私の作業ペースがもっとガッチリかみ合えばいいのですがなかなか・・・)
ご来店くださるお客様には、感謝の言葉しかありません。この1年も、本当にありがとう
ございました。

締めくくりの挨拶風ですけど明日もお正月も営業します。1月3日まで12時から18時、
4日以降通常営業となります。初詣のついでにでもお立ち寄りいただけたらと思います。
一箱古本市や、トークイベント、画廊での展示など、改めて振り返りたいことも山盛りですが
時間がなくてすいません。年内に棚卸ししなくちゃならねーんです。ああ・・・

今年最後のブログ・・・たまには本屋らしく、年末年始のおススメでも紹介します。
極端に本紹介が少ないですからね、すいません。来年はもっと更新したい。しますとも。
















「金魚のひらひら」中野翠  毎日新聞社 1,300円

サンデー毎日誌上での連載コラムをまとめた年末の風物詩。
12月の新刊台にはやっぱりこれがなくては。















「トムテ」 リードベリ 作/ウィーベリ 絵/やまのうちきよこ 訳  偕成社 1,260円

何代にもわたる人々の営みを見守り続けている小人のトムテ、真冬の農場で思索にふけります。

















「採集講義」 今和次郎  青幻舎  2,525円

考古学ならぬ「考現学」創始者の今和次郎。「採集」というのがいいですね。
図録満載、1月から東京で展覧会も開催されます。行きたい。
























どんぶらどんぶら七福神 みきつみき 作/柳原良平/画  こぐま社 1,050円


帯文より~「みんなに 福を 授けるために やってきたきた!! 七福神」



それでは皆様、よいお年を!

2011年12月27日火曜日

「暮しの手帖」の似合う本屋でありたい

これは あなたの手帖です

いろいろのことが ここには書きつけてある

この中の どれか一つ二つは 

すぐ今日 あなたの暮しに役立ち

せめて どれか もう一つ二つは

すぐには役に立たないように見えても

やがてこころの底ふかく沈んで

いつかあなたの暮し方を変えてしまう

そんなふうな


これはあなたの暮しの手帖です

















北書店画廊 12月~1月の展示

暮しの手帖初代編集長
花森安治 生誕100周年記念パネル展

開催中(2012年 1月14日迄)

1月の高山なおみさんからはじまった今年の北書店画廊。
1年振り返ると本当にもったいないくらいの錚々たる方々の
展示をさせていただきました。お世話になった作家の皆様に
心よりお礼申し上げます。

 年末年始を飾るのは、今年が生誕100周年ということで、出版や、
全国各地での展示が相次いだ暮しの手帖初代編集長「花森安治」。

肖像写真・名物企画の「テストシリーズ」・「編集者の手帖」という
連載のなかの決意表明のような一文、編集部から見た花森安治など、
様々なテキストをパネルにして読み込める展示になっています。
ジャーナリストとしての花森安治の軌跡を振り返るわけですが
誌上で展開される主義主張とともに、ぜひ見ていただきたいのは
その誌面構成の芸術性です。タイトル文字の入れ方、手書き文字
と写真のバランス、圧巻なのは自ら筆を取った表紙の装丁画の数々。
北書店画廊で展示したいと、かねてより願っていた所以です。



あ、これしか撮影しなかった。すいません。これは「写真表紙バージョン」でした。
イラストシリーズはぜひ当店にてご覧いただけたらと思います。

何十年も前のものなのに、という表現もどうかと思います。見ていて
飽きない。(今ある雑誌が新しいかといえばどうなの?と問われたら
・・・まあどうでもいいか)
氏の言葉に(うろ覚えですいませんが)
「いくら機能性に優れていても花柄のなべは使いたくないという精神」
というのがありました(よね?)が、「暮しの手帖」はまさにそうです。
ためになる記事、おもしろい連載がレイアウトによってさらに魅力的なものに
見えます。デザインに惹かれてこの雑誌を手に取る若い読者が多いのも
うなずけます。読者層が広いのもこの雑誌の特徴です。

北書店もそうありたいものです。いくらいい本を仕入れたとしても、それを
どこに並べるのか、表紙を見せるのか、あえて背表紙を目立たせるのか、
売れ行きを重視するあまり、脈絡なくなんでも目立つように並べたり、
編集者の思いのこもった表紙を覆い隠すような手書きポップを立てたり
していないか?自問すればまだまだ遠く及ばないわけですが、この雑誌が
北書店の空間作りの、一つの指針になっていることは間違いありません。

冒頭引用した巻頭の辞は、今、松浦弥太郎氏に引き継がれています。
暮しの手帖の編集長を任されるという重圧いかばかりか、しかし見事に、
毎号新しい空気を感じさせながら花森の精神もそこに落ちている。
展示の一角に、感想を書いていただくコーナーも作りました。暮しの手帖の
思い出や、松浦氏、編集部へのメッセージなど、ご自由にお書きください。

それと商売の話(笑)花森安治が装丁を手がけた、暮らしの手帖社(版元名は「ら」が入る)
の書籍、装丁画ポストカードセット、イラスト入りマグカップ等もあわせて販売しています。
おススメは2012年花森安治カレンダー。その月が終わったら額装すれば2度
楽しめる、当店のカレンダー売り上げぶっちぎりの人気商品です。こちらもぜひ
お手にとってご覧ください。関連商品をお買い上げのお客様には、会期限定の、
暮しの手帖特製ノート(非売品)を差し上げています。

概要はざっと書けるのですが「花森安治」について、私の力ではお伝えするのは難しい。
戦争への反省から(有名な話ですが大政翼賛会の宣伝部に在籍し、国策広告に
関わっていました)ひとりひとりの暮らしを見つめ直そうと始まった暮らしの手帖。
エロも小説もゴシップ記事もない。「商品テスト」の中立性を守るために広告も載せない。
「広告のない雑誌」という広告。無言の強烈なメッセージ。こうして他の雑誌が決して
真似のできない唯一無比の雑誌は60年続いてきました。めまぐるしく情報が更新されて
いく今の時代にも、奇数月の25日に、この雑誌は届きます。


「すぐには役に立たないように見えても やがてこころの底ふかく沈んで いつか
あなたの暮し方を変えてしまう」


それはなにか。だけど私は、それを伝えたいから展示をするわけではありません。
(さっきデザイン性を見てもらいたいと書きましたが)そんな立場にいるはずもない。
ただ、仕事をし、家庭に戻り、その繰り返しの「暮らし」のなかで、時に弱気になる
自分自身への檄なのかもしれません。

















皆様のご来店をお待ちしています。


今回の展示にあたり、暮らしの手帖社営業部の池上氏に大変お世話になりました。
お忙しいなか、こちらの要望に、きめ細かくご対応くださったことを感謝します。






2011年12月24日土曜日

「北光社」はまだ去年のことなのか

イベント後はどうもいつにも増してブログ更新が遅くなりますが
いろいろと立て込んでいるので、この辺で書こうとするところに若干の
成長の跡が見られます。俺的に。皆様こんばんわ。北書店佐藤です。

早いもので1週間が経ちましたが「オオヤミノルのコーヒーと無駄話」盛り上がりました!
2時間程度の予定が気付いたら3時間を越す長丁場。だけどみんなとても楽しそうで
こちらとしても開催して本当によかったと思いました。

「『コーヒーとお菓子で2千円かよ。高いなぁ』と思ったらダメですよ~皆さん。
薔薇があるでしょ?そこに。薔薇っちゅうのはね、そこにあるだけで空間が
高級になるんですよ~。決して高ない(笑)」

これを「無駄話」としていいのかどうかわからないようないい話の数々、当店でも
絶賛発売中の「おいしいコーヒのいれかた手ぬぐい」をもう少し解説して欲しいという
お客さんからのリクエストには、「ほんならここらでちょっとレクチャーしましょか?」と、
ここまで来ると、もはや無駄話に聞き耳を立てるといったレベルではない
「オオヤミノルのコーヒー教室」状態。

















絵本の読み聞かせ風な1枚。児童書の売り場を背景にオオヤさんのトークが
冴え渡ります。この時点ですでに2時間余裕で経過していましたが、皆さん食い入るようでした。
ものすごい集中力。同行のアノニマスタジオ南さんによれば、過去のイベントでは
こういったコーヒーレクチャー的なものはなかったそうです。なんとも贅沢な夜でした。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました。そしてご多忙の中、雪の関越道を
ひた走りに走り、翌日も朝早くに東京に舞い戻ったオオヤさん、ゲストさん、スタッフの方々、
ほんとうにおつかれさまでした。大盛況だったこのイベント、すでにアンコールの声が多数
寄せられています。オオヤさん、またいつか新潟へ来てくれるといいですね。その日を楽しみに。

一般的によく言われることで、そして実際にその傾向にある本屋にカフェを併設したらどうか
という問題。相性抜群の両者ですからこれは当然のことですね。お客様からそういうご提案を
いただくこともありますし、私自身も北書店開店前はそれを考えたりもしました。

買ったばかりの本を、コーヒーを飲みながら読む。それ自体は疑いなく良いものです。
なので本屋の中にその環境を作ってしまおう、または隣接するカフェとの相乗効果を図ろう
と考えるのも人情です。ただそう考えるに至る下地となる経験は、人それぞれバラバラの
はずですからね。1冊の本から辿っていく記憶は。

そういった訳で(どんな訳だ?)併設案は今のところ無しですね。本屋の棚から自分の
1冊を選んだら、まっすぐ帰るもよし、気に入った喫茶店を探すもよし、選択肢はたくさん
あったほうがいいですよ。オオヤさん言うところの「街には動線がある」というやつです。
私は本棚担当。

ブログを書く時は、イベントの話題がほとんどですが、むしろ普段の北書店の毎日を書きたい
と思いながらなかなか果たせずにいます。これだけ本屋で働いていても、私の知らない作家が、
本が、世の中にはまだまだ山ほどあります。こちらから探し当てたりもすれば、出会いがしらに
ガツンとやられることもあるその瞬間。そこで得られる高揚感をもっともっと皆さんと共有したい。
それがなにより。本屋にカフェは作れても、オオヤミノルがコーヒーを淹れにやってくる本屋は
そう無いだろうと。

このブログを書いている途中で、昨日今日と2日間開催された、フルマチ酒サロンというイベント
に行って来ました。(Uさんお疲れ様でした!)会場は旧北光社。閉会間際だったので、展示をゆっくりと見れませんでしたが、1年10ヶ月ぶりに入った北光社は・・・ってウソ。特に何も感じず。
なにか感慨めいたものでもあるのかなあと思ったのですがなぜだろう。ついでに最近オープンした大型書店にも行って来ました。で、帰ってきてまたブログを書き始めたらなんだか止まらなくなってしまいましたがなんなんでしょうこの感覚。というかどう終わらそうかこれ・・・まあ要は興味があるのはヒトだよね(笑)なんだこの締めは。すいません、日付が変わる前に家族の元に帰ります。
年内休まず営業します。明日もブログ書きます。メリークリスマス。

2011年12月15日木曜日

明日の予定

いよいよ明日夜開催となりました
オオヤミノルのコーヒーと無駄話「No no thank's no」番外編 in 北書店

会場設営の都合上、明日の営業は15:00までとさせていただきます。
準備終了後、18:30開場、受付開始。19:00スタートとなります。

オオヤさん、ゲストへの質問がありましたらいつでもメールをいただけたらと思います。
今のところ、誰からも質問メールが来ていません。シャイだねみんな。
何もないようでしたら、逆にオオヤサンからの質問攻めが待っていますので
皆さん覚悟を決めておいてください(笑)

予約開始から数日で満員御礼となりましたが、コーヒー付き立見席を1000円で
ご用意しました。飛び入り参加も歓迎しますよ、ぜひいらしてください。
すでに定員30人の予定を大幅に超えています。加えてゲスト勢が7人。
ぎゅうぎゅう詰めの店内で、オオヤミノルの無駄話。そして立ち昇るコーヒーの香り。
予報では明日は雪みたいですね。それもまたいいじゃありませんか!

それでは皆様、明日の夜をお楽しみに。

2011年12月2日金曜日

オオヤミノル新潟襲撃!

東京蔵前にある出版社、アノニマスタジオの1階イベントスペースで、
毎月第3金曜日の夜に開かれている「オオヤミノルのコーヒーと無駄話」。
コーヒー焙煎家、オオヤミノルさんと、毎回登場するゲストの、そこで交わされる
カウンター越しの会話に耳を傾けながら、最高に美味いコーヒーを飲むイベントです。
(今年の夏、私もゲストとして参加させていただきました。)

今月のゲストは誰かというと・・・「新潟の皆さん」です!なんとこのたび、イベント丸ごと
新潟出張企画を開催することになりました!この1年、なにかとイベント続きだった北書店、
その最後を締めくくるのはオオヤミノルさんとイベントスタッフ、そして当日ここにいるあなたです。

オオヤミノルのコーヒーと無駄話

「No no thank's no」番外編 in 北書店
















日時 12月16日(金) 19時~21時

料金 2,000円(コーヒとtatinさんのお菓子つき)
人数 30名

ご予約は北書店のほうへお願いします。店頭で直接はもちろん、お電話、FAX、メールでの
お申し込みも可能です。お名前、参加人数、ご連絡先をお知らせください。オオヤさん、
スタッフの皆さんへの質問があれば、遠慮なくお書きください。当日使用させていただきます。(いただいたお名前の提示はいたしません。)


そもそも12月は開催の予定ではなかったそうで、電話での雑談から、「いっそ、皆で出張しちゃいましょうか?」とさらっと言ってのけるアノニマさんに、イベントスタッフの皆さん。京都からやってくるオオヤさんも、なにかとせわしない12月、天候も不安定な冬の新潟にもかかわらず、そのフットワークの軽さったら!カッコ良すぎです。道中お気をつけていらしてください。

イベントのルールに従って、オオヤさんの話し相手として、最初は誰か特定のゲストを
決めようとしたのですが、なにより乗り込んでくる側のほうがよっぽどスペシャルゲストだよ!
ってことになりました。普段はイベントの裏方を任されている彼らは、揃いも揃ってくせ者ばかり。
「番外編」ならではのスペシャルゲスト、「No no thank's no」のスタッフの皆さんをご紹介します。


青木隼人(あおき・はやと)さん
1978年、神奈川県生まれ。
音楽家、デザイナー。音楽レーベル「grainfield」主宰。

ギターを主に、ハーモニカ、ピアノ、テープレコーダーなどを使って
空間と重なり合うような演奏を行う。
ライブのほか、ギャラリーやレストランなども活動の場としている。
アートワークも自ら手がけたCDに「guitar solo #1/#2」「TOKYO-MIAMI」な ど。
津田貴司さんとのデュオ「ラジオゾンデ」としても活動している。
当イベントでは、音響及び録音作業を担当。


大沼ショージ(おおぬま・しょーじ)さん
1970年、神奈川県生まれ。
写真家。活版印刷局 凹凸舎舎主。

その写真は、被写体をありのまま写し出しながらもその背景を彷彿させる。
縁あって受け継いだ活版印刷機を使った活動もゆるやかに行っている。
写真集に『もののつづき』『コップとて』など。フォトグラファー萬田康文さんと
写真事務所+ギャラリー「カワウソ」を運営。当イベントでは、記録写真を担当。


渡部まなみ(わたべ・まなみ)さん
1981年、東京都生まれ。
吉祥寺にあるお菓子屋「tatin」店主。

自身のお店を拠点に展示やイベントでもお菓子のサーブを行う。
素材の特質をていねいにすくいあげながら、記憶とともにあたためられた
技術から作られるお菓子にファン多数。今冬惜しまれつつ、5年間続いた
お店を閉店し、次なる活動を準備予定。当イベントでは、コーヒーとマリアージュ
するお菓子を担当。


萬田康文(まんだ・やすふみ)さん
1975年、奈良県生まれ。
フォトグラファー。プライベートレーベル「monday books」主宰。

被写体との間にある距離感とそれに対する愛情を感じさせる写真家。
写真集に『GARDEN』、撮影を担当した書籍に『文士料理入門』(角川書店)など。
大沼ショージさんと共同運営の「カワウソ」の名の由来となった人物。
年数回の渡伊に裏うちされた、趣味のイタリア料理が人気を博し、
当イベントでは、マスターからの熱い要望に応えて「喫茶の軽食」担当。


KAFE工船(かふぇ・こうせん)
2007年、京都府生まれ。

京都、河原町今出川にある、オオヤコーヒ焙煎所のファクトリー ワークス。
5月1日のメーデーに開店。コーヒ豆の卸、販売から喫茶営業まで、
コーヒにまつわる仕事の全 般を担う。絶妙な焙煎によって個性を
引き出された豆を、個人の好みに合わせてていねいにドリップされる
コーヒーに魅せら れた人多数。
焙煎から京都のみなならず、全国からコーヒー好きが集まる。
当イベントでは、コーヒーサービスを担当。


田中美穂植物店コーヒショップ(たなかみほしょくぶつてん)さん
2004年、京都府生まれ。
京都、白川沿いにある植物店とコーヒーのお店。

元コロッケ屋だった2坪半のお店にはシダ・コケ、多肉植物、 山野草などが
生息しているように並び、虫好きのおじいさんから三輪車にのったかわい子ちゃんまで、
植物 の相談にやってくる。店内奥の壁には、オニバスを首にかけてほほえむ
牧野富太郎博士の 写真が貼ってある。
当イベントでは、しつらえのバラの花を担当。


以上のゲストと、ご来場の皆様のお相手は一夜限りの喫茶店主オオヤミノル!
オオヤさんのトークは面白いですよ。当日、どんな会話が飛び出すでしょうか、お楽しみに。

オオヤさんには単独の著書がありません。いつか必ず出版して欲しいものです。
とにかく味わい深い文章が満載なのです。最近の資料として、隔月刊行の雑誌、
クウネル」のバックナンバー52号、「街とコーヒー」に収録されている
特集をぜひお読みください。(当店在庫あり)

「オオヤミノルと旅に出た。街と喫茶~全国編」。

はじめてゆっくり歩いたという、長崎の街にある老舗の喫茶店、先代からのお客を敬い
味もスタイルもほぼ変えていないという若き店主についてこう語ります。


ある意味、彼は街に縛られてるわけやけど、それは案外悪くないことで、二代目以降

というのは身体感覚を磨いてその縄を徐々に緩め、最終的に自分が最もラクな縛られ方

を見つけていくのが、いい店を永らえさせる唯一の秘訣やと思うんです。劇的に変わった

店というのはたいていよくない。

 だからぼくは「これからも変えずに」という彼を、若き蝶ネクタイを応援したい。新しさより、

守り方を表現するほうが大きな花が咲いたりするもんやし、誰の思い出にもならないチェーン店

や郊外大型店の浸潤から街を救うのは彼のような若い良心しかない。


2週間後の金曜日の夜、北書店がひととき、街の喫茶店になります。今回の
イベントを誰より楽しみにしているのは私自身かもしれません。
たくさんの方のご協力によって急遽決定したこのイベント、しかしこの日の主役は
誰でもない、オオヤさんの淹れる一杯のコーヒーになるでしょう。
ホントに美味いんだから。

皆様のお申し込みをお待ちしています。